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エコハンガー(格納庫)
日本貨物航空(NCA)が日本初となる本格的なエコハンガーを成田空港に建設しました。
まず、ハンガーとは航空機の格納庫の事です。英語では「hangar」です。
ちなみに服を掛けたりするハンガーは「hanger」、似てますが一字違いですね。
蛇足ですが「hunger」は餓え、空腹です。関係ないですね・・・。
さて格納庫のエコってなんでしょう?
このエコ・ハンガーの特徴は


1、ライトウォール
壁面に透過性能に優れたポリカーボネートを用い、格納庫内に適度な自然光を採り入れ雨天時でも照明を使用することなく作業ができます。
(CO2年間削減量:87トン)
2、トップライト
格納庫の屋根からも自然光を採り入れています。
(CO2年間削減量:72トン)
このライトウォールとトップライトの設備を併用することで、年間159トンのCO2削減効果が期待できるんですね。

3、バランス式自然換気窓
風の圧力差を利用し風力換気温度差による重力換気を行うシステムで、動力が不要で自然に格納庫内の換気ができるというエコな窓です。

これで、夏は涼しく、冬は暖かな状態で作業ができるというわけです。
(CO2年間削減量:16トン)
3、太陽熱温水システム
個人の家によく設置してある太陽熱温水器のビッグ版ですね。
これにより格納庫で使用する給湯用電力・ガスの使用量を削減できます。
(CO2年間削減量:5.7トン)
4、雨水利用
格納庫では機体洗浄やエンジン洗浄を行うため、その水を雨水から得ようという訳です。
雨水は滅菌、濾過した中水を用い、トイレの洗浄にも利用されるそうです。徹底したエコですね。
・豆知識:中水とは中水道のことで、生活排水や産業排水を処理して循環利用する水を指します。
上水道と下水道の中間であることに由来してつけられました。
5、屋上緑化
マンションなどでもありますが、格納庫の屋上の一部を緑化することで断熱効果を得ています。 → 空調負荷軽減
(CO2年間削減量:2トン)
これらの環境対策により、このエコハンガーは従来型の格納庫に比べて、年間のCO2排出量を30%減少して620トンにまで削減しています(従来型は900トン)。
今後はJALやANAさんもエコハンガーに移って行くのではないでしょうか。